今回は発想法の手法である「SCAMPER法」についてお伝えします。
ブレーンストーミングを考案したA.F.オズボーンの発想法です。

「チェックリスト法」の改良版です。

SCAMPER法は以下の大項目7項目、小項目48項目を活用してアイデア発想するものです。
これらの頭文字を取ってSCAMPER法といいます。

①Substitute:代用できないか?
S1)代用可能な部分はどれか
S2)何を代わりに使うことができるか
S3)ほかに誰を含めることができるか
S4)ほかにどんなグループを含めることができるか
S5)代わりにどんなプロセスを使うことができるか
S6)代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか

②Combine:他のものと組み合わせられないか?
C1)何を組み合わせることができるか
C2)ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか
C3)どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか
C4)部分同士を、どのように組み合わせることができるか
C5)目的同士を、どのように組み合わせることができるか
C6)アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか
C7)マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか

③Adapt:応用できないか?
A1)これは、ほかのどのような考えを思い付かせるか
A2)何かほかに、これに似たものはないか
A3)過去に似た状況はないか

④Modify / Magnify:修正・拡大できないか?
M1)さらにTwist(ひねり、コトの意外な曲折)を加えることができないか
M2)その意味あいを、どのくらい変えることができるか
M3)色や外形を、どのくらい変えることができるか
M4)サウンド(音、騒音、音声)を、どのくらい変えることができるか
M5)何を加えることができるか
M6)高さ・高度をどれくらい増やせるか
M7)重さをどれくらい増やせるか
M8)強度をどれくらい増やせるか
M9)頻度をどれくらい増やせるか
M10)価値をどれくらい増やせるか
M11)何を減らすことができるか
M12)何を縮小することができか
M13)何を簡素化することができるか
M14)控えめに言うことができるのは、どんな部分か
M15)サイズをどれくらい小さくできるか
M16)重さをどれくらい軽くできるか

⑤Put other uses:転用できないか?
P1)そのままで、何かほかへ使えないか
P2)もし一部を変えたら、新たに生まれるほかの用途は何か
P3)ほかにどんなマーケットが受け入れるか

⑥Eliminate / minify:削除・削減できないか?
E1)何を、取り除くことができるか、省略することができるか
E2)ある部分がない時、どうやって実行するか
E3)何を犠牲にできるか
E4)あげてしまえるものは、何か

⑦Reverse / Rearrange:逆転・再編集できないか?
R1)ほかに、どんなパターンが使えるか
R2)ほかに、どんな配置が使えるか
R3)ほかに、どんなレイアウトが使えるか
R4)何を交換できるか
R5)何を置換できるか、言い換えられるか
R6)何を、再結合できるか
R7)逆にしたらどうなるか
R8)上下逆さまにしたらどうなるか
R9)内外を裏返したらどうなるか

上記の項目を元にSCAMPER法の例を示します。
大項目、小項目を参考にして以下に挙げてみます。
要望、願望を踏まえた発想をするとよいでしょう。

発想するアイデア:ウォーキングシューズ

①代用
 作業用安全靴、登山靴、ダイエット用傾斜靴

②組み合わせ
 夜間光るシューズ

③応用、適応
 耐油性安全靴、靴下不要の靴、脚の型に合う形状記憶靴、赤ちゃん用大きさが変えられる靴

④修正
 トレーニング用重量靴、すり減らない靴、靴擦れしない靴、疲れにくい靴

⑤転用
 運動会用専用シューズ、競技自転車用専用シューズ

⑥削除
 靴紐がない靴、靴底がない横枠だけの靴

⑥逆転、再編集
 靴底が張り替えられる靴