新商品開発の場では、付箋やポストイットを使ったアイデア出しが定番になっています。 ところが「アイデアは山ほど出たのに、結局いつもの案に戻ってしまう」「面白そうな案ばかりで決めきれない」という声も多く聞かれます。

この記事では、問題解決型の視点から「アイデアを出しても企画にならない」理由と、顧客に買ってもらえるアイデアを選べるようにする考え方を整理します。

アイデア出しが「やっただけ」で終わる構造
動画で紹介されている典型的な光景は、次のようなものです。

付箋が山積みになり、アイデアは十分出ている。

面白そうな案も多いが、どれを採用すべきか決めきれない。

議論の末、結局いつもの無難な案に戻ってしまう。

このとき、根本的に欠けているのは「評価する軸」です。

解くべき問題が曖昧。

良いアイデアの定義がない。

判断基準が共有されておらず、好みや社内政治で決まってしまう。

結果として、「私の意見ではこれがいいと思う」という主観評価に流れ、顧客視点が抜け落ちます。

問題がないとアイデアは武器にならない
問題が定義されていない場では、アイデアは「ただの思いつきの集合」に留まります。

売れないことが問題なのに、「売れるかどうか」という視点が評価軸になっていない。

顧客が買ってくれるかどうか、ターゲットは誰かといった前提が曖昧。

「お客様が買ってくれるアイデアを出そう」という問題設定がない限り、評価フィルターが存在せず、どの案が良いのかを決めることができません。

問題解決型アイデア発想への切り替え
問題解決型の発想では、次の順番で考えます。

解くべき問題を明確にする
例:売れない/買ってもらえていない原因を解決するアイデアが欲しい。

問題に対する仮説を持つ
例:顧客の不満を解消できれば選ばれる、使用シーンに合っていないのではないか、など。

問題を評価軸にする
「顧客が買ってくれる可能性が高いか」「不満をきちんと解決しているか」を基準にアイデアをふるいにかけます。

このとき、数を出すこと自体は否定されていませんが、「数より質」に切り替えるために、問題を中心にアイデアを整理し、関係の薄いものはあえて外していきます。

不満と要望を起点に価値創造へつなぐ
問題解決型のアイデア発想は、単なるブレインストーミングではなく、「不満や要望を解決するアイデア」に狙いを定めます。

顧客の不満を解決するアイデアを出す。

顧客の要望をより活かすアイデアにする。

今の不便を理想に近づけるアイデアを考える。

こうすることで、「売れない/売れる」という評価軸が自然と組み込まれ、発想がそのまま価値創造につながるようになります。

闇雲なブレストではなく、「買ってもらいたい」「売れるようにしたい」という目的から逆算したアイデア出しに変えることがポイントです。