製造業B2Bの現場では、「売れない商品を顧客の声と問題解決の視点で売れる商品に変える」ことが持続成長のカギとなります。「商品企画七つ道具(P7)」による商品企画手法について、最新のデータ思考・仮説思考の重要性、QCストーリー活用と未来検証の流れを解説しています。

商品企画七つ道具(P7)ツールによる2つの商品企画体系

「商品企画七つ道具(P7)」は、改良改善型(過去現状から原因・対策を探るフォアキャスティング)と新価値創造型(未来の理想から逆算して条件実現を図るバックキャスティング)の2体系に分かれます。
・改良改善型は、売れない理由の可視化と顧客の不満解決を重視し、インタビュー・アンケート・ポジショニング・アイデア発想法・品質分析などの手法を活用。
・新価値創造型は、潜在ニーズ仮説化から未来価値創造を目指し、仮説発想・ポジショニング・コンジョイント分析などを使って、未踏領域を体系的に検証します。

データ思考✕仮説思考で“未来を検証”

現状計画(フォアキャスティング)は問題解決型思考の基本ですが、企業が未来に投資できる仕組みにするには、理想の未来から逆算して仮説評価し、データ検証を重ねることが不可欠です。
この流れを支えるのが、P7の仮説構築力とQCストーリーによる標準化・再現の仕組みです。最近はDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI分析も加わり、イノベーションが加速しています。

顧客インサイトから投資判断の言語化まで

顧客現場からのボトムアップ情報やデータを活用し、仮説→検証→価値証明という体系化したプロセスを重視します。未来への投資は「不確実な願望」ではなく、「検証可能な仮説(データ根拠)」で語ることで組織や経営判断に反映されます。

まとめ

問題解決型商品企画の最新トレンドは、P7・QCストーリー・AIを連動させた“仮説検証の体系化”と、バックキャスティング思考の全社浸透です。顧客価値創造から投資判断まで、全ての流れが「データで仮説を実証し、共通言語として活用できること」がこれからの製造業B2Bの競争力の源です。