チームで改善活動に取り組んでいる際、メンバーそれぞれの動きは熱心なのに、なぜか全体としての整合性が取れず、組織としての成果に結びつかないことはないでしょうか。このような状況で管理職に求められるのは、個別の行動を細かく管理することではなく、全員の判断基準を一つに束ねる「良質な問い」を置くことです。

チームの動きを揃えるのは「指示」ではなく「問い」

管理職が「ああしろ、こうしろ」と具体的な正解(答え)を指示しすぎると、現場は指示待ちになり、思考が停止してしまいます。一方で、自由にやらせすぎると判断がバラバラになります。このジレンマを解消するのが、チーム全員が共有すべき「問い」の存在です。良質な問いが一つあるだけで、メンバーは自律的に考えながらも、組織と同じ方向を向いて動けるようになります。

現場に響く問いを作るための3つの必須条件

形だけの問いでは現場は動きません。チームの判断基準として機能させるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

  • 整合性:組織の目標や理念と、現場の活動が地続きであること
  • 具体性:抽象的なスローガンではなく、今日から何をすべきかがイメージできること
  • 共感性:メンバーが「これは自分たちが解くべき課題だ」と納得できること これらが揃ったとき、問いは単なる言葉を超えて、現場を動かす強力なエンジンへと変わります。

完璧さよりも「今日、現場に響く一言」を

最初から完璧な問いを立てようと力む必要はありません。また、全ての課題を一気に解決しようとする必要もありません。大切なのは、今の現場において最も重要で、かつメンバーの心に最も響く問いを一つだけ置いてみることです。その一歩が、滞っていた改善活動を回し始め、自走する組織へと変えていくきっかけになります。