抵抗勢力・指示者・沈黙する現場をいくら理解しても、実務の現場で組織を動かす「要(かなめ)」が機能していなければ、改善は途中で止まってしまいます。 その要こそがミドル層=中間管理職であり、トップの意図と現場の知恵をつなぐ翻訳者・橋渡し役として動けるかどうかが、組織の停滞と活性化を分けます。
ミドル層が抜けると、改善は断絶する
トップは方向性や大きな方針を示しますが、具体的な行動に落とし込むのは現場であり、その間をつなぐのがミドル層です。 現場は自分の仕事で手一杯で、全社の優先順位や経営的な意味合いまでは見えないため、「経営にどう効くか」を翻訳する役割が不可欠になります。
ところが、就職氷河期などの影響で、このミドル世代が薄くなっている企業も多く、トップと現場の間に翻訳者が不在のまま改善が分断されているケースが見られます。 この状態では、トップの方針も現場の改善アイデアも途中で途切れ、組織は停滞したままになります。
ミドル層が担うべき3つの役割
動画では、中間管理職が果たすべき役割として、次の3つが挙げられています。
トップの意図を「現場の言葉」に翻訳する
抽象的なビジョンや方針を、現場の業務や目標に引き直し、「何のために」「どこへ向かうのか」を迷わないように伝える役割です。
現場の声を整理し、経営に届ける
現場の改善案や課題感を単なる愚痴で終わらせず、事実ベースで課題化してトップに届ける翻訳者として機能します。
改善の伴走者として壁を一緒に越える
予算取りや権限調整も含めて、現場とともに改善の壁を越えるサポーターとして動き、継続を支えます。
ミドルは「命令を下す司令塔」というより、トップと現場の間を往復しながら両者をつなぐ橋渡し役として最適配置されるべきだと語られています。
改善が止まらない連携のつくり方
トップ・ミドル・現場がそれぞれの役割を果たし、連携が噛み合うと、改善は止まりにくくなります。 ポイントは、情報共有を単なる「報告」にとどめず、「意図の交換」として扱うことです。
動画では、次のような連携イメージが示されています。
トップ:方針と優先度を明示し、ミドルに権限を委譲する。
ミドル:現場の声を吸い上げて課題化し、改善を伴走しながらトップと現場を翻訳・調整する。
現場:改善案を共有し、小さな成功体験を積み重ねる。
この循環が回り始めると、トップダウンとボトムアップがスパイラル状につながり、「改善が止まらない組織」に近づいていきます。 言葉で言うほど簡単ではないものの、ミドル層を単なる中継点としてではなく、橋渡しと伴走の中心として再定義することが、停滞打破の一歩になります。
