
過日、ある製造メーカーに商品企画七つ道具の概論を
講演してきました。
講演前のランチミーティングでは、主催者から以下の現状を伺いました。

創業者はカリスマであり、先見性もあり、新しい価値を創造していました。
しかし、時は経過し、顧客のニーズ変化対応できず、
品質技術こそ良ければ、売れると成功事例がありました。
カリスマ開発者が存在し、新規性製品開発はすべて属人的です。
教育研修は大好きだが、実践力が弱い。
通常の競合相手ではない企業に市場は圧巻され、
鳴かず飛ばずの商品を企画したら売れないの負のスパイラルにと陥っているようです。
「神田教授の商品企画ゼミナール」の冒頭に失敗する商品企画、
企画をやっていない方は失敗する価値創造の項目
・商品コンセプトが弱い
・商品やパッケージがターゲット向きではない
・ターゲット層が明確ではなく極めて曖昧
・技術優先で考えたコンセプトを押しつけている
・新製品仮説やアイデアが少なすぎる
・社内の人を顧客調査の対象にしている
・インタビューを量的検証に使っている
・システマティックのプロセスを実行していない
・コンセプトがわかりくい
・感覚的に良い印象の商品以外は永続的に売れない
ほぼ全ての項目が合致しているようです。
今回は概論ですので手法の必要性や手法の概論、事例紹介、質疑と行いました。
熱心に聴いて頂きました。質疑もあり前向きの姿勢は感じられました。
ここからは私の所感です。
内外部環境が崩壊しているので、一手法の問題解決にて、
成果が出るか否か難しいところです。
経営者は価値創造より、決算書の黒字化ばかり、人員整理、工場の削減
抜本的改革は出来ず、その場対応に翻弄し、従業員は疲弊しています。
開発現場は専門家の声を顧客の声と勘違いし、
真の顧客情報を収集していないのです。
これでは、経営に反映されず、厳しい状況が続くでしょう。
手遅れとなるか、V字回復できるか、今後を期待していきたいと思います。