今回は人の行動と欲求、目的と手段について、
コンサマトリーとインストゥルメンタルを
例にして商品企画への展開を紹介します。

「コンサマトリー」とは
アメリカの社会学者タルコット・パーソンズによることばです。
「それ自体を目的とした」「自己充足的」を意味し、
社会学の分野で使用されてきました。

その行為そのものが目的であり、
ただそれだけで欲求が充足するようなこと。

例を挙げると、
サッカーが好きだからサッカーをするという行為や、
気分転換したいから誰かと話すという場合があります。

教育の分野でも
大学に行きたいという目的から勉強するのではなく
知識を得たいから勉強する。

牛乳を買いたいという目的からコンビニに行くのではなく、
コンビニに行くことで満足する。

一方、コンサマトリーと対義語として、
「インストゥルメンタル(道具的)」があります。

その行為は別の目的のための手段であり、
それだけでは欲求が満たされないようなこと。

例えば、ディズニーランドへ行って
ミッキーマウスに会うことが目的ではなく、
ディズニーランドにいくこと自体が目的でその時点で満足する。

また、全国大会に行って勝ちたいから、
その先にプロサッカー選手になりたいから、サッカーの練習をするのであって、
サッカーの練習自体が目的ではないような場合です。

マーケティングでは

ドリルを買いに来た人が欲しいのは、ドリルではなく「穴」である。
ハーバード・ビジネススクールセオドア・レビット教授の言葉があります。

その理由は、ドリルは穴を空けるための道具です。
ものの視点では「ドリル」とゆう製品自体の企画を追求します。

道具としてのドリルとして捉えているので、
ドリル製作している他社を調べて、機能や性能をさらによくする。
新しい技術を付加します。

ドリルによる穴開け加工は金属の切削加工において大きな割合を占め、
その役割は増しています。
ドリルのニーズとしては高効率や高精度、
微細化などの製品開発がなされます。

穴を空けるための達成することを視点に
どうするかと企画することです。
ドリルはあくまでも穴を空ける手段と捉えて、
他の手段も考案すると道具以外の方法も見えてきます。

これらを商品企画に展開する上で

市場が成熟することや価値観が多様化する中、
顧客の要求は複雑になっています。

商品企画では
「もの」の視点ではなく、
「こと」の視点で捉えることが重要と言われます。

目的や手段を明確にして
顧客の願望である、○○したい。そのために△△が必要と捉えます。

ドリルを例にすると

・日曜大工で書棚を作るために壁に穴を空けたい。

・部屋の天井に飾り付けをしたいので穴を空けたい。

目的に応じて手段や要望は異なります。
ドリルは単に道具でしかありません。
他の手段で目的が達成できれば顧客は満足するのです。