既存商品を新規商品の視点で捉え直し、新しい価値を生み出そうとしても、その取り組みを評価する仕組みがなければ現場は動きづらくなります。 動画では、「既存商品を新製品のつもりで扱うときに、マネージャーは何を評価すべきか」という視点から、マネジメントのあり方が語られています。​

従来の評価軸が挑戦を止めてしまう

新しい視点での取り組みは、成果がすぐには出ず、失敗がマイナス評価につながるため、現場は安定志向になりがちです。 多くの組織では、売上・効率・KPIといった短期的な数値が評価の中心であり、「考えたこと・試したこと」が見えにくい構造になっています。​

さらに、既存商品には過去の成功者がいるため、その成功体験に組織全体がしがみつき、新しい商品開発や視点転換への挑戦が止まってしまうケースもあります。 結果として、「今売れている既存商品をそのまま維持すればいい」というネガティブループに陥ります。​

評価すべきは「成果の手前」にあるプロセス

既存商品を新規視点で扱うとき、マネジメントが見るべきポイントは、成果そのものだけではありません。​

  • 視点変換ができているか(別の見方を試みているか)。
  • 問いの質はどうか(どんな問いを立てているか)。​
  • 機能・技術・ノウハウに分解し、再定義しようとしているか(思考法)。​
  • 小さな仮説検証を回しているか(実践行動)。​
  • 学びを言語化し、共有・資産化しているか(属人化させず残しているか)。​

新商品開発ではボツ案も多く生まれますが、その過程にある視点・問い・仮説検証が組織の資産になるかどうかが重要だとされています。​

プロセスを評価するマネジメントへ

動画では、成果とプロセスを掛け合わせた評価の考え方が示されています。​

  • 成果が高くプロセスも高い:理想的な状態。
  • 成果はまだ十分でなくても、プロセスがしっかりしている:育てるべき取り組み。
  • 成果だけ高くプロセスが見えない:たまたま当たった可能性が高い。
  • 成果もプロセスも低い:手立てがない状態。

特に、「プロセスがしっかりしていて成果が出つつある取り組みを潰してはいけない」と強調されています。 売上0の段階でも、仮説検証・新しい視点・小さなトライアル・スピード・失敗からの学びなどを評価対象に含めることで、挑戦の余白を残せるとしています。​

既存商品を新規視点で扱うマネジメントのポイント

既存商品から新しい価値を生み出すためのマネジメントの要点は次のとおりです。​

  • 既存商品の成功にしがみつきすぎず、新しい視点や問いを歓迎する。
  • 機能・技術・ノウハウへの分解と再定義といった思考プロセスを評価する。
  • 小さな仮説検証のサイクルを回し、その学びを言語化・共有して資産化する。
  • 結果だけでなく、その手前の努力・工夫・試行を見て評価する。

管理者がこうした視点を持つことで、現場の挑戦意欲を保ちつつ、既存商品から新しい価値を想像する文化が生まれやすくなります。​